一般企業で言うところの、<ミッション・ビジョン・バリュー>、或いは、行動指針。会社として、何を大切にしているかということを示したコア・バリューが『アフリカローズの12個の約束』です。
2012年の1人で立ち上げた「ケニアのバラの輸入ビジネス」は、2020年、18名の組織になりました。実店舗は広尾と六本木ヒルズに、そしてオンラインストア。これまではワンマン社長型でスピーディに意思決定を行い、社長のビションにスタッフたちが付いてきて支えてくれていた、という構図でした。いわゆる昭和型の縦型組織です。
『はやく行きたいなら1人で。遠くへ行きたいなら皆で。』アフリカにはこんなコトワザがあります。
2019年から、アフリカローズは「自律分散型の組織」へと移行しました。
自律分散型組織って?
ひとことて言うと、上司や部下や指示命令がない、承認もない、自分で考え意思決定をする組織です。社長や店長が偉いという考え方では、全くありません。権力や意思決定権は皆平等。スタッフは好きな仕事だけする・嫌な仕事は得意な人に任せる!もめごとが起きたら対話で解決する!そういう組織の仕組みです。
毎日、幸せを感じる大好きな仕事、本当に好きなこと、ワクワクが止まらないこと、楽しくしかたないことだけをやる場所が職場という考え方です。
上司がいないなんて、困った時や迷った時は何に基づいて決めればよいの?それが、この12個の約束です。もちろん誰にでも相談はしてOKです!
本当に、こんな理想的な組織なんて実現できるの?そう思う方もいらっしゃるかもしれません。はい!!実際そうなっているのです。
12個の約束は、どうやってつくったの?
スタッフ全員に、アンケートを行いました。質問内容は、アフリカローズの好きなところ、誇りに感じているところ、仲間の好きなところ。。。など。皆が答えてくれたキーワードをバラの絵と言葉にまとめたものが私たちのコア・バリューとなりました。スタッフ全員が大切だと感じていることが明文化されたものです。
そしてコア・バリューの表現方法も、文章でつづるよりも、バラの絵でカラフルに表現したら素敵なんじゃないか?という意見が出て、スタッフのひとりが心を込めて絵を描いてくれました。(涙)
12本のバラ(Dozen Rose)は、昔からバラを束ねる単位です。プロポーズの時、12本のバラの1本1本に想いを込めて意中の女性に贈ったところ、女性のyesのお返事の印として1本を抜いて男性の胸ポケットに1輪を挿したことから、結婚式のブーケとブートニアの文化が始まったと言われています。愛情溢れるDozen(12個)にアフリカローズのコア・バリューをなぞらえました。
誰と誰の約束?
一般的な企業では、「企業からお客様へ」の約束が多いのではないでしょうか。
アフリカローズの12個の約束は縦横無尽の双方向です。スタッフとお客様の約束。会社とスタッフの約束。スタッフひとりひとりが自分自身との約束。会社と社会の約束。
良ーくご覧になると、あれ?13本目の白いバラがありますね。実は自然界では12よりも13の方が安定する数字なのだそう。13個目のバラには色がついていません。スタッフやお客様などアフリカローズに関わる方々へのInvitation (招待状)という意味を込めています。より素敵に輝き幸せが溢れる未来の自分から、現在の自分への招待状。
Invitation (招待状)とは?
アフリカローズを舞台にどんな風に輝きたいか?どんな成長をしたいか?どんな夢を叶えたいか?どんな時間を過ごしたいか?
自分自身にコミット(約束)した時、それは実現するもの。それは将来の自分から現在の自分へのInvitation (招待状)なのです。内容はご自身で決めてみてください。
あえて13個目のバラには色は付けていません。自分の好きな色に塗ってもいいし、一部だけ塗っておいて時間の経過とともに色を足していっても良いかもしれません。
アフリカローズに初めてスタッフお迎えする時にお渡しするのが、この『12個の約束』なのです。アフリカローズを卒業する時には、どんな色のグラデーションのバラ(自分)になっているのか、ワクワクしませんか?そんな質問を投げかけています。