NYに来たので、国連(UN)と国連開発プログラム(UNDP)の方々とミーティング。
テーマは「持続可能な社会に向けた連携」
15年振りのNY国連ビル
思い返せば、私とAFRIKA ROSEの原点はここNYでした。
カリフォルニアの大学に通っている頃、Model United Nations (模擬国連)というプロジェクトに参加したのです。
全米の学生がNYの国連ビルに集まり、環境問題や貧困問題といったGlobal Agendaについて、本当の国連のRepresentativeが議論しているようなトピックスについて議論し、その外交スキルを競う大会です。
私はロシアの外交役だったので、ロシアの外交施策や国際社会における立場などを調べたり、新聞やテレビでロシアの動向をチェックしたりして大会に臨みました。本物のロシアの外交官と話ができたのは、今でもよい想い出です。
当時21歳くらいの私。若い!!
役割はロシアでしたが、私の関心はアフリカ諸国。
アフリカの役割の学生に勢いがあることに驚きました。
そんなアフリカ諸国は何に関心があるかというと、専ら貧困問題です。
環境問題とか核ミサイルの問題はよりも、いま自分たちを苦しめている貧困という状況から脱出したいのです。
でも、その具体的な内容とは、先進国からのODAや寄付を増やすという事にとどまっていました。当時は2004年。
アフリカ、特にサハラ以南のアフリカには1日1ドル以下で生活する人が最も多く存在していることを知りました。
しかも、その1日1ドル以下で生活する人は、日本の人口と同じくらい存在していたのです。当時、約1億2000万人です。
このような問題を解決するために、当時国連では「Millennium Development Goals (MDGs)」という目標が立てられていました。
2000年に立てられた目標なのでミレニアムです。
貧困を半分にするとか、教育レベルを上げるとか、そういう内容です。
15年が経過し、かなり改善してきたものの、ゴールと定めていた2015年までには残念ながら達成しませんでした。そこで2015年、今度は2030年を目標に「Sustainable Development Goals (SDGs)」がつくられました。
MDGsとSGDsの違いを一言で言うと、
MDGsは、先進国が途上国に援助をしている構図。
SDGsは、先進国と途上国がwin-winになるパートナーシップを組んでいる構図。
援助だけをしていくのでは持続可能ではない、ビジネスとしてお互いがwin-winになろうじゃないか、という姿勢なのです。
日本でも、最近はエシカル消費やフェアトレードなど、誰か一人が一人勝ちするのではなく、生産者も消費者も販売社も皆が幸せでwin-win-winであるべきだというSustainable Conpumption (持続可能な消費行為)が注目されています。
洋服や家具や食品などを買う時、
何処の誰がつくったのか?
環境には悪影響がないか?
生産者は劣悪な環境で働かされていないか?
ということまで気にかけて買い物をする行動です。
UN Global Compactの木村さん。なんと同郷で年も近かった!
しかしながら、日本にとってこれは新しい概念ではなく、日本は昔から「近江商人の三方よし」というビジネスを実践していたのです!!
それが、アメリカの資本至上主義が成功の姿だと後を追って来た結果、「やっぱり、一人勝ちの世界なんておかしいよね?生産者も消費者も関わる人全てが幸せになる仕組みでないと、持続可能じゃないよね?」と世間が気付いてきたタイミングが今なのです。
一方欧米では、欧米型の資本至上主義に無理があると気付き、持続可能な仕組みや消費活動を求めて「Ethical Consumption」という考え方が広く浸透し初めて来ています。このタイミングが、ここ最近なのです。
こうして、日本も欧米も、入り口は異なるけれど、結果的には同じ答えに辿り着いたのが「持続可能、エシカル、フェアトレード」という考え方。こんなことを学びました。
そして、このSDGsも目標達成のためにAFRIKA ROSEもインパクトを与えたい!と思った原点の土地ニューヨークで、実際に国連で働いている人達から「Keep going! You are doing great!!(とても良い仕事をしているよ、そのまま頑張り続けて!)」と言ってもらえた事が、純粋にとっても嬉しかった。
学生の時、憧れていて「いつか自分も世界のために何か役に立ちたい!」と夢を抱いたこの土地で、大好きな薔薇を通して、夢に描いた仕事ができていることに、改めて感謝した瞬間でした。
IR: International Relations (国際関係学を専攻しました)
一緒に模擬国連に参加したメンバーと。