つい最近まで、いつも恐れを感じていた質問があります。


「今後の夢や目標、ビジョンを教えて下さい」


特に取材や講演会の最後に、必ず聞かれます。

「1本でも多くのバラを輸入し、1人でも多くの日本人に心の豊かさを届け、その結果、1人でも多くの雇用がケニアに生まれ、ひとりでも多くの子供が安心して学校にいける世の中をつくることです。」


いつも、そう答えていました。

もちろん、ケニアにいる時から想いは変わっていないし軸もぶれていない。嘘ではなく私の本心です。


一方で、ふと感じるのです。


質問の相手が期待している答えは、

「何年までに何人の雇用をつくる」

「いつもでに何十万本のバラを輸入する」

「何万人規模の組織になる」

「何十億円規模の会社に成長させる」


もしかして「世界を変える!」的な大きなビジョンを期待されているのかな?と。

私自身も、2つの目標が叶ってから、次の具体的な目標がみつからずにいました。

だから上記の答えは、実は、少し「逃げ」のニュアンスも含まれていて、私の中では100%自信を持てる答えではありませんでした。

私のビジョンは、こんな感じです。

例えば、ある日電車に乗っていたら「今度大切な人にちょっと気の利いた素敵なギフトを渡したいんだけど、いいお店知ってる?」「アフリカローズのバラなら間違いないよ!!」という会話を偶然耳にしたり。

例えば、ケニアの農園に農地拡大工事が始まって、それは日本からのバラの輸入量が増えたからということで、現地に小学校や病院を建てることになったのでアフリカローズ特別プロジェクトが立ち上がり、アフリカローズのスタッフやお客さんが寄付したお金で学校が建ってそれを一緒に見に行くツアーが企画されたり。


例えば、新橋のおじちゃん達がバラを手にもって帰宅し「ただいまー愛してるよ!いつもありがとう!」と奥さんの抱きついたり。


例えば、会社や学校で失敗し周りに迷惑かけてしまい落ち込んでいて、もうダメかなって諦めかけていた時に、このバラを思い出して「もうちょっと場頑張ってみよう」と希望を感じてもらえたり。


例えば、自分や大切な人を傷つけてしまいそうなくらい辛いことがあった時、ふと目の前にバラがあって、何となく気持ちが少し落ち着いて踏みとどまったり。


例えば、戦争の地域で銃ではなくバラを持とう!という看板が立って、アフリカローズのバラが大量に戦地に贈られて、そのバラを持って早く家族のもとに帰りたいから戦争は中止になったり。


例えば、自信をなくしかけていた時にバラをプレゼントされて、自分はバラと同じように魅力的で美しいのだと自信を取り戻せるきっかけになったり。


例えば、特別な日ではないけれど、いつもありがとうの気持ちをバラと一緒にきちんと伝え、相手とより豊かな関係性を築けたり。


例えば、このバラが繋いだご縁で、たくさんの人が幸せな笑顔に包まれたり。


例えば、ちょっと気分の良い日に自分のためにバラを買って「私は世界で一番幸せなんだ」と感じたり。

こういうビジョンなら無数に描けるのです。

アフリカローズに関わる全ての人に心の底からから幸せを感じてほしい。

というのが、しいて言うなら私のビジョンです。

でも、何人の組織にしたいとか、何人雇用をつくりたいとか、何億円企業にしたいとか、何万本輸入するという目標は全く浮かんでこない。


そんな自分を「私は経営者として失格なのかな」と本気で思っていました。でも今やっと、これでいいと胸を張って言うことができます。

私は「人々が幸せな状態」を想像して、そのために行動して、その結果として輸入の本数や雇用の人数、そして会社の利益が後からついてくるのが自然なことだと考えています。


なので、私の次の目標は、


目標のために無理して頑張るのではなく、組織のメンバーひとりひとりが心地よく、無理せず、自由に好きなことだけどんどんやっていて、嫌なこともストレスもゼロ、大好きで得意なことを毎日やっていつも幸せで満たされている状態を常に保つことです!

本当にいいもを、心地よい無理のない人が楽しく接客するのだから、何も努力も無理もしなくても、自然に売れていくし広がっていくのです。

スタッフの働く環境も世界一にしたいです。なぜなら、世界一のバラを扱うスタッフの待遇は世界一であるべきだからです。日本のアフリカローズのスタッフも、ケニアの農園のスタッフの待遇や働く環境も、もっともっと良くしていきたいです。

例えば、アフリカローズは、

●お給料が高い!(一般的に花屋のお給料は安い)

●朝早くない(一般的に花屋は朝早い)

●スタッフは手も顔も綺麗!(一般的に花屋スタッフは手が荒れている)

●得意で好きなことだけやって毎日楽しく日々成長できる

●嫌なことは一切やらなくていい(自分が苦手なことは誰かが得意なこと)

●自分の夢がどんどん現実になっていく

●お店で花やお客さんと話すことがワクワクする

●スタッフ同士皆中が良くお互いを尊重し学び合い応援する関係

そんな組織にしたいです!!!

仲の良い六本木ヒルズ店のスタッフたち

そして、

個人的には、そろそろ2人目の子供が欲しいなぁと思ってます。チームの皆に相談したら「子供を産み育てるということは本当に尊いこと。皆で応援します!!」と言ってくれました!

同じ失敗を繰り返さないように、小さなことでも事前に皆に相談することにしています。スタッフ総勢15名、スタッフ全員が経営に関わるチームにしていきます。そして、新しく武井さんを仲間にお迎えしました。


武井さんはホワイト企業大賞の審査員でもあり、組織も社会も本当の意味で自然で良い循環をつくっていきたいと本気で願い行動されている素晴らしい方です。

AFRIKA ROSEは今まさに進化の過程です!

チームとして強くなり、更にたくさんの人を豊かにしていくAFRIKA ROSEを今後とも応援よろしくお願いします!

薔薇色の人生を!


これで一旦AFRIKA ROSE創業ストーリーは終わりです。

原点から現在にさかのぼって時系列にお届けしてきました。ARIKA ROSEのことを少しでも好きに身近に感じて頂けたのなら嬉しいです。これからは未来に続くストーリーを一緒につくっていって頂けたら嬉しいです!


それでは、あなたの人生に雪崩のような幸せが降り注ぎますように!!!

Asante Sana (Thank you very much in Swahili)

Love, Megumi