アフリカで自分はどんな貢献ができるのか自分の目で見て感じたい

でも、まずは一人前の自立した社会人になる!


そんなマイルストーンを決めて、アメリカから帰国し製薬会社に就職しました。


就職氷河期の時代でしたので、社会勉強も兼ねて50社以上の企業にエントリーシートを送ったり説明会に足を運びました。こちらも、自分の目で見て自分に合う会社を選びたいという気持ちで。


いくつか内定をいただいた会社の中で、エーザイ株式会社という製薬会社に入社をすることにしました。

●薬を通して社会に貢献している

●海外売上比率が50%以上だったので、将来的にグローバルで活躍できる舞台がある

●こんな素敵な大人になりたいと思える社員がたくさんいる
そんな理由で選びました。


最初の2年間は研修やMRという営業のお仕事。

薬の情報提供や収集をしていました。担当の相模原の先生たちは皆優しく素敵なお医者さんばかりで、孫のように可愛がってもらいました。


同期の男たちに負けていられない!と、がむしゃらに夜中まで働いた結果、売上の前年比が社内トップクラスになり、希望が叶って本社のグローバル人事戦略部に異動になったことはとても嬉しかったです。


グローバル人事戦略部に異動になると、年に何度も海外出張できて、会社の中枢を担う大事な人材育成のグローバルプロジェクトを任せてもらえたり、沢山の素敵な出会いに恵まれました。尊敬できる上司や楽しい同僚、自分の成長も実感できていました。


一般的なOL並に、女子会や彼氏とのデート、趣味の華道やベリーダンス、先輩達との飲み会も楽しんでいて、何ひとつ不自由ない順風満帆な日々。

アフリカのことなど忘れかけていた頃、同社がWHOと提携をしてリンパ系フィラリアの薬をアフリカに無償提供するプロジェクトが始まったのです。


【学生の頃いつか行きたいと思っていたアフリカ】と

【一人前の社会人になるために入社した会社】が重なった瞬間でした。


私は、アフリカに行きたかったんだった。

学生の頃の熱い想いが再燃した瞬間でした。


でも冷静に考えると、安定した収入と約束されたキャリア。

このまま結婚すれば育休と取って普通に幸せな安定した生活を送ることができる。


でも、安定を選んで、死ぬ時に後悔しないのか?

学生の頃の熱い想いを忘れてしまったのか?

このままぬるま湯に居続けて、夢を追わなかった自分に絶望する日が来るのではないか?

過去の自分、未来の自分に胸を張って【ベストな選択をした】と言えるのか?


1年間悩んだ末、上司に私の想いを相談すると、

「まずは2週間お休みをとって、バックパックでアフリカに旅行に行ってみたら?辞めるのはそれからでも遅くないと思うよ。それに萩生田さんの嫌いな虫も沢山いると思うよ。」愛のある反対です。


でも私は、「旅行じゃ意味がないんです。退路を断たないと、見るべきものが見えてこないと思います。」


そう言って、7年弱務めた大好きな会社を退職しました。


会社に籍を置いたままでは、きっと中途半端に満足して、何も見つからぬまま帰ってきてしまう。彼氏と別れなければ、結婚という道に逃げてしまう気がしたのです。


今アフリカに行かなくて、いつか「明日自分が死ぬ」と伝えられた時に、絶対に後悔する!という感じたのです。一度しかない人生。後悔ないように生きたいと思いました。


ここまで心が決まっていれば両親も上司も当時の彼も同期の皆も、誰も反対できません。最終的には皆が応援してくれました。

やっと決心した頃、3.11の地震が起きました。

…いま日本で目の前で助けを必要としているのに、私は遠いアフリカを選んで良いのだろうか?東北にボランティアに行くべきでは?

やっと決心できたと思っていたのに、また心が揺れました。

自分の気持ちが試されている感覚でした。

東北は、沢山のボランティアがいて、緊急性の高い事態。

一方で、アフリカは、地球市民が、長期的に関わるべきこと。


自分はどちらの責任を担いたいのか?

私の答えは、後者でした。


やっとアフリカに行くことについて自分なりに100%納得でき、いくつか面接を受けた国際支援団体の中でご縁のあったケニアにボランティアとして半年間派遣されることになったのです。


2011年7月7日。

飛行機から天の川が見える七夕にアフリカ・ケニアに向けて飛び立ちました。少しの不安とたくさんのワクワク感。

ケニアで待ち受けていた現実とは…?

Episode4 自然豊かなケニアの生活

Episode2 学生の頃の夢