ケニアでは月曜日から金曜日は水道も電気もない村で小学校をつくる仕事をし、週末はナイロビで過ごす生活をしていました。ナイロビのアパートの隣に小さなショッピングモールがあり、そこにあった小さな花売り場で、あの笑顔がチャーミングなフローリストと出会い、アフリカのバラを知ったのです。


穴の開いたパラソルに煤汚れたバケツ。そこに咲き誇るバラの輝きは際立っていて、力強いエネルギーに心を奪われました。


その日、バラを買って部屋に帰った私は、花をダイニングに飾りました。

そして、さっそくインターネットで調べてみると、当時のケニアのバラの輸出量は世界1位だったのです!!!


ケニアの切花産業は、直接雇用で10万人、間接雇用で120万人も生み出しており、国家をあげて取り組んでいる産業なのです。

ケニア産のバラは主にヨーロッパに輸出されており、日本に輸入されている量は全体のわずか1%にも満たないことがわかりました。

ですから、日本ではケニア産のバラは殆ど馴染みがなかったのです。


その時はまだ、自分が花屋になるとは思ってもいませんでしたが、とても大きな衝撃を受けました。

また月曜日になると村に仕事をしに行きます。

その間、バラの水を替える人はいません。せっかく買った美しいバラでしたが、翌週末にナイロビに戻る頃には枯れてしまっているだろうと、残念な気持ちで村に向かったのでした。


ところが!

なんと週末にナイロビに帰ると、元気に咲いていたのです!


「なんて力強いバラだろう!」と感動し、驚きました。


この圧倒的な生命力は、どこからくるのだろう?

アフリカ大陸が持つ根源的なパワー、ケニアの女性たちの自然で凛とした力強さも思い出しながら、私はテーブルの上の花を見つめました。

ケニアのバラは、なぜ世界最高品質なのでしょう???

その理由は2つ。


●ケニアは赤道直下にあるため、日照時間が長く、太陽のエネルギーをたっぷり浴びている

●標高が高いため朝晩と昼間の寒暖差が激しい環境は、最高品質のバラを育てるための最高の条件である


1920年からイギリスの植民地だったケニアは英国の影響をたくさん受けており、バラ産業においても元々はイギリス人がホワイトハイランドと言われる標高が高く冷涼な土地を占領しコーヒーや紅茶トウモロコシやバラを栽培してはヨーロッパに輸出していました。このような背景でバラの栽培がスタートしたのです。

現在ケニアでは、切花を含む園芸産業において直接雇用で10万人、間接雇用で140万人もの雇用を生み出している産業として成長しました。

中でも切花産業は、コーヒーや紅茶産業と比べると賃金が高いため、コーヒー紅茶産業から転職してくる方も多いそうです。


【ケニアのバラをフェアトレードで輸入し、日本にマーケットを広めれば、更に多くの雇用を生み出すことができるかもしれない!】


心は高鳴りましたが、日本でビジネスをした経験もなければ社長の友達も1人もいない。輸入の経験も花屋の経験もない。そんな私が、どうやってこのバラを日本に広めれば良いのか?

そもそも、私が知らなかっただけで、既に日本でケニアのバラを販売している会社があるかもしれない。
まずは、日本に帰って、マーケットリサーチをしよう!

まずは、日本に帰って、マーケットリサーチをしよう!


2012年1月、そんな想いを胸に、半年間のケニアのボランティア活動を終えて日本に帰国することにしました。

さて、次回は、Episode7 初めての輸入で大赤字! をお届けいたします。お楽しみに!