近所の蚤の市で一目惚れして買ったワイングラス。他にも和の素敵な陶器もたくさん在る中で、私の目を惹いたグラスでした。

オーナーさんが40年前にハンガリーで購入した思い出の品だと言う。ハンガリーがまだ社会主義の頃にご主人と行った旅の途中、ブダペストの工房で出会ったグラス。

綺麗な白髪にダークグリーンのふわっとしたニットのセーターを着ている素敵な雰囲気のご婦人。

「そんなに大切なもの、譲ってしまって良いのですか?」そう聞く私に、

「少しずつ思い出を整理しないとね。」と微笑む彼女。

私も以前にハンガリーに行ったことがあること、現地で味わったパプリカのスープのこと、一緒に行った母と訪れた温泉や夜景のことを少し話した。

「あなたのような人に引き取ってもらえたら、このグラスも私も嬉しいわ」そう言ってグラスを包んでくれた。

私が生まれる頃にハンガリーで出会ったワイングラスの思い出を、私が引き継ぐ。今日初めて出会ったばかりの方からのご縁ですが、素敵な繋がりを感じました。お値段は駄菓子屋さんでお買い物するくらいの価格でしたが、なんとも精神的な満足度が高いお買い物ができた自分に誇らしささえ感じました。

ワイン時間が益々楽しみになる素敵な出会いに感謝。素敵な想い出の引き継ぎ方だなぁとじんわり感じた時間でした。

 

クリスマスのギフト花束のご予約承っています。何年か経って2022年のクリスマスを振り返る時、大切な想い出のひとつになるような、そんな温かい贈り物になれたら嬉しいです。